【開催概要】
◇開催日:2026年11月11日(水)13:00-17:00 ※後日の録画視聴も可能
◇申込URL:https://corp.nikkan.co.jp/seminars/view/4922
【開催趣旨】
ヒューマノイドやモビリティ(4足歩行・移動など)に代表される「フィジカルAI」は、従来の産業ロボットの枠を超え、人間と共存する環境下で自律的に判断を行う用途が検討されています。フィジカルAIを支える重要技術となっているVLAモデル・VTLAモデルなどの実装はAIの学習モデルに起因する予測困難性を伴い、安全確保のうえで新たな課題となっています。
本講座は、機能安全(IEC 61058、IEC 62061)の適用によりフィジカルAIをはじめとするAI搭載システムの品質および安全確保の考え方を解説します。
機能安全はシステムの品質・安全を担保するためのベストプラクティスであり、品質・安全の論証機能も備えます。2025年2月に大幅改定された産業用ロボットの国際規格ISO 10218:2025においては、協働アプリケーションの増大を念頭に、機能安全対応の項目が大幅に強化されました。また、ヒューマノイドなど産業用移動ロボットの安全性に関する国際規格ISO/WD 25785-1の策定が始まっていますが、国際規格化までに数年を要する見込みから、現世代においてはISO 10218:2025がフィジカルAIを開発・導入するうえで重要な参照規格となっています。機能安全の観点からリスク評価と現場実装に取り組むことが求められていると言えます。
講師らは2017年からAI搭載システムを機能安全規格適合するための研究事業を実施し、AI搭載システムの品質・安全性を検証する技術を構築してきました。この知見をもとにフィジカルAIの特性を制御可能な「安全設計」へと落とし込むための実践的な品質保証フレームワークを提案します。フィジカルAIは、自ら移動し、状況を判断しながら多少なタスクを実施します。これに伴い、転倒や停止、設備の破損につながります。本講座は、機能安全の摘要により、これらのリスク低減を図る考え方などが掴める内容となっています。
※当日の参加が難しい方は録画での参加も可能です。録画での参加を希望される方は、申込フォームでご選択ください。
※録画視聴は当日参加された方も講座終了後14日間にわたりご視聴いただけます。
◇申込URL:https://corp.nikkan.co.jp/seminars/view/4922
【プログラム】
1.フィジカルAIの社会実装と品質保証の課題
1-1 ヒューマノイド・モビリティおよびフィジカルAIの産業応用の広がり
1-2 AI搭載システムの特徴:決定論的アルゴリズムから確率的モデルへ
1-3 品質保証の課題:AI(VLAなど)のブラックボックス性と環境変動への適応
1-4 AI技術の物理空間における安全の重要性
2.ISO 10218など国際規格における機能安全の重要性
2-1 ISO 10218での機能安全性能の要求拡大の意味
2-2 機能安全対応項目の強化ポイント:制御システムの性能レベル(PL)
2-3 国際規格を引用する有効性:グローバル市場への適応とリスク低減
2-4 産業ロボット規格で培われた安全思想とフィジカルAIへの橋渡し
3.機能安全開発の基礎と品質説明技術
3-1 国際標準(IEC 61508/ISO 13849)に基づく安全設計の基本
3-2 機能安全における品質保証技術:リスクアセスメントの定石
3-3 Safety Case(品質説明技術)」の構築:なぜこのAIは安全と言えるのか
4.AI搭載システムの実践的な品質保証技術
4-1 AIシステムへのテスト・検証手法の適用
(1) 従来開発とAI開発における検証プロセスの共通項と差異
(2) AIの不確実性を管理する評価手法(性能評価・使用実績評価)
(3) シミュレーションとデジタルツインを用いた網羅的検証
4-2 AIモデルおよび開発プロセスの透明化
(1) 説明可能なAI(XAI)の活用と物理制御へのフィードバック
(2) 学習プロセスを説明可能にするワークフロー構築
4-3 現場実装に向けた安全設計のポイント
(1) フィジカルAIの特性を「機能安全」の枠組みで制御する
(2) 物理環境・ロボット・システム全体の3層リスク評価
(3) 安全規格準拠と導入効率の最適化
5.まとめ・質疑応答
既存規格をもとにフィジカルAIの挙動をどのようにリスク管理の対象として組み込むか
配信元・問合先――――――――――――――――――――――――――――
今堀崇弘
株式会社日刊工業新聞社
t.imahori@nikkan.press
0669463384