ロボット性能評価工学研究専門委員会 活動内容レポート
当研究専門員会は、ロボットの性能比較や選定が標準的・工学的・客観的にできるようにロボットの標準的性能評価法策定のための工学的方法論を確立すること、さらにロボット性能評価を工学の新学術領域として開拓・確立することを目的としている。活動報告書(様式4)に記載した通り、当研究専門委員会は2023年1月の設置以降、下記の活動を行った。
(1)2023年第1回研究会の実施 (2023年6月29日12:00~14:00)
2023年6月に開催された「ロボティクス・メカトロニクス 講演会 2023 in Nagoya」の会場において研究会を実施した。当研究専門委員会で取り扱うトピックやその範囲、それに伴い今後追加すべき委員の候補、今後の活動方針について議論を行った。この議論に基づき、委員の追加を行った。7月31日時点の委員のリストを以下に示す。
さらに、この研究会では、当研究専門委員会で企画している第41回日本ロボット学会学術講演会のオープンフォーラムの内容や講演者の候補について議論した。
(2)今後の方針に関する打ち合わせ (2023年7月20日 14:00~15:00)
上記研究会の後、数名の委員で行った打ち合わせにおいて、当研究専門員会のアウトプットに関する議論を行った。その際に、アウトプットの一つとして、学会誌特集号を企画すべきであるとの意見があり、これについて参加者の賛同を得ることができた。
(3)オープンフォーラムの開催 (2023年9月11日13:00~15:00)
第41回日本ロボット学会学術講演会のオープンフォーラムを企画・開催した。当研究専門員会の委員から、フィールドロボットの世界にイノベーションを引き起こすことを目指した、これまでの経緯・課題、性能評価工学へのビジョン、現在の取り組み等について紹介した。なお、本研究協議会がオープンフォーラム翌日の9月12日の開催のため、本レポートではオープンフォーラム開催前の概要を以下に掲載する。ロボ學には当日の写真や発表・質疑応答の内容なども含めて、より詳細な活動内容を掲載いただきたいと考えている。
[ロボット性能評価工学 -フィールドロボット性能評価プロセスの体系化を目指して(2023)]
- 主催:ロボット性能評価工学研究専門委員会
- 日時・場所:2023年9月11日13:00-15:00・E室
- 概要:現在、様々なフィールドロボットの研究開発や製品化が進められている中で、連続稼働時間や最大移動速度などの個別性能の評価が実施され一部のタスクは国際標準化されています。しかし現場で与えられた任務(ミッション)が達成可能かどうかを評価する総合的な評価(ミッション型性能評価)の手法が確立・普及しているとは言い難い状況です。本オープンフォーラムでは、ロボットの性能評価のために必要な原理・原則の抽出、定式化・体系化を行いミッション型性能評価プロセスや手順書のための方法論を構築するとともに利用できるロボットの対象範囲の拡大も図り、フィールドロボットの世界に画期的なイノベーションを引き起こすことを目指し、従来の経緯・課題、アカデミアによる「性能評価工学」へのビジョン、および過去~現在の取り組み等についての紹介を行います。
- プログラム
13:00 開会
13:05~ 基調講演:「ロボット性能評価とイノベーション」 長岡技科大 木村哲也
13:25~ 「ロボット性能評価工学の開拓とミッション型性能評価」名工大 佐藤徳孝
13:45~ 「ロボットコンテスト競技デザインとロボット性能評価」 愛工大 奥川雅之
14:05~14:15 休憩10分
14:15~ 「JAEAにおける性能試験法研究開発の取り組みについて」 JAEA 川端邦明
14:35~ 「無人航空機の型式認証プロセスと性能検証評価について」東大 五十嵐広希
14:55 閉会の挨拶(~15:00)