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汎用性と柔軟性を高めるロボットハンド設計と柔らかさ・触覚・学習を用いた賢い把持操作[2025国際ロボット展併催セミナー]


【開催概要】
◇ 開催日:2025年 12月 4日(木)14:00~17:00
◇ 会 場:東京ビッグサイト102会議室&オンライン&録画視聴
◇ 申込URL:https://corp.nikkan.co.jp/seminars/view/7785

【開催趣旨】
対象物やロボットなどの状態推定は、近年急速に開発が進んでいる、Deep Learningに代表される機械学習で実現できるようになったものの、その状態推定に基づいて生成された動作を実現できるかどうかは、対象物を扱うロボットハンドやグリッパの性能にかかっています。機械学習をベースとする物体認識には誤差がつきものであり、認識誤差があっても作業を実現できるロボットハンドが求められています。そこで、期待が高まっているのが、硬さと柔らかさを活用したソフトロボットハンドの利用であり、これにより高度な把持と汎用性の両立が可能となります。
また、最近は米国と中国でヒューマノイドロボットの実用化への動きが始まっていますが、モノづくり現場に適用するためには「器用さ」が必須であり、これに伴いソフトロボットハンドへの注目度が増しています。

本講座は、前段は「汎用性と柔軟性を高めるロボットハンド設計の考え方」と題し、ケーススタディを通じて、そのための設計手法を解説します。ソフトロボットハンドは物体形状や環境への適応性に優れ、物体認識精度が低くても容易に物体ハンドリングが行えます。一方、低剛性による位置制御性能や発生可能な力の低下といったデメリットがありますが、これらを解消する講師らの方法論を紹介します。

後段では「柔らかさ・学習・触覚を用いたロボットマニピュレーション」をテーマに、ハンドリングにおける「ラストワンマイル」の課題に対応する、柔らかさ・学習・触覚を用いたロボットマニピュレーションの開発成果ならびに適用例、より多様な対象物への把持の拡張の可能性を解説します。

【開催プログラム】
□解説1(14:00~15:50)
「汎用性と柔軟性を高めるロボットハンド設計の考え方」
(講師:金沢大学 渡辺 哲陽 氏)
1.汎用性を高めるロボットハンドを構成するには?
1-1 多機能を得るロボットハンドの要件
1-2 汎用性を高めるための機能要件
  (例:硬さと柔らかさの融合、把持モード可変、摩擦制御)

2.硬さと柔らかさを活用したロボットハンド設計
2-1 ロボットハンドにおける柔らかさの意義
2-2 柔らかさと硬さを両立させる設計のコツ
2-3 ケース1:ジャミング機能をもつ腱駆動多肢ハンド
2-4 ケース2:ビンピッキング用ロボットハンド

3.環境を活用した把持モード可変ロボットハンドの設計
3-1 環境をアクチュエータとして活用
3-2 多品種ハンドリング用グリッパ 3-3 小物体ハンドリング用グリッパ
3-4 隘空間用ロボットハンド

4.負荷に応じた把持モード可変ロボットハンドの設計
4-1 高把持力・高精度グリッパ
4-2 高速・高把持力ロボットハンド
4-3 ツイスト把持による重量物把持

5.把持中に摩擦を変える手法
5-1 摩擦を変える意義
5-2 物体の乾潤にかかわらず安定して把持できるソフトロボット指
5-3 摩擦制御可能なソフトロボットハンド

□解説2(16:00~16:45)
「柔らかさ・学習・触覚を用いたロボットマニピュレーション」(仮題)
(講師:オムロンサイニックエックス株式会社 シニアリサーチャー 濱屋 政志 氏)

【概 要】
物理的に柔軟要素を持つソフトロボットは、部品組立をはじめとする接触を多く含む作業、すなわちコンタクトリッチ作業に適している。このソフトロボットに触覚とAIが融合することで、安全に環境に触れながら、様々な作業を学習できることが期待される。
しかしながら、実環境ではロボットのデータ収集の労力は極めて大きい。そこで、講師らは実環境で少ない試行回数で獲得できる強化学習や模倣学習手法などの適用し、成果を上げてきた。
本講演では、柔らかさ・学習・触覚を用いたロボットマニピュレーションの開発成果ならびに適用例、より多様な作業への拡張の可能性を解説する。さらには、対象物との物理的な相互作用を考慮した、力触覚情報のソフトロボット基盤モデルの可能性も議論する。

□質疑応答(16:45~)

◇ 申込URL:https://corp.nikkan.co.jp/seminars/view/7785


配信元・問合先――――――――――――――――――――――――――――
今堀崇弘
日刊工業新聞社
t.imahori@media.nikkan.co.jp
0669463382