SEARCH
MENU

日本のロボット研究の歩みHistory of Robotics Research and Development of Japan1973Integration, Intelligence, etc.〈インテグレーション・知能ほか〉知能ロボットの記憶構成とそのルート探索への適用


柿倉 正義電子技術総合研究所
三島 健稔明治大学工学部
長田 正電子技術総合研究所

この論文は、ロボット研究開発アーカイブ「日本のロボット研究開発の歩み」掲載論文です。

本論文が執筆された昭和45年(1970年)頃には,移動ロボットの研究は殆ど行われていなかった.従って,本論文で取り上げているような経路計画(当時は,本論文のタイトルからも判るように,「ルート探索」と呼ばれていた)に関する研究は皆無に近く,その意味では,この分野の論文の嚆矢といってもよい. 本論文で使用しているアルゴリズムはダイナミックプログラミング(あるいはこれを計算機向きにしたラベリング法)に基づいており,今日から考えると,全く自明のことのようにも思われる.

ただ,本論文の後半で提案している,観測された情報と既存の記憶情報との融合方策や,ロボットの移動環境の複雑さを考慮した,各種経路計画アルゴリズムの使い分けなどの問題は,いまだ解決されていない.