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連載「ロボットシステムインテグレータの魅力」第1回 髙丸工業株式会社 好きでもない事を職業にするなんて考えられないぞ!


この連載は、FA・ロボットシステムインテグレータ協会(SIer協会)が提供させて頂きます。ロボットシステムインテグータ(SIer)は、ロボットを使ったシステムを構築し種々の産業の自動化を実現する職業です。この連載ではSIerの世界で活躍されている皆さんにロボットシステムインテグレータという職業の魅力を語って頂きます。これを機会に皆様にSIerの世界を広く知って頂ければ幸いです。

 

連載「ロボットシステムインテグレータの魅力」第1回 髙丸工業株式会社
好きでもない事を職業にするなんて考えられないぞ!
髙丸工業株式会社 代表取締役 髙丸 正

 大学を卒業してもう40年近くになるが、いまだに当時所属していたクラブ(ハンググライダー部)の会合に呼んでいただいている。OB会の忘年会はもちろん、出張先では元学連の役員や当時学生選手権や日本選手権で争ったライバルたちとの楽しい会合、現役選手の世界大会出場に伴う壮行会などなど。自分の息子よりはるかに若い現役の選手や部員と、未だにコミュニケーションをとる最大の理由は、「自分が体験した素晴らしい経験を、現役の学生にも体験してほしい」という想いがあるからである。学生時代の友人は生涯続くと言われるが、確かにそう思う。旧友と当時の話になると、いまだに大会に出れば優勝できるんじゃないかと錯覚してしまうほどだ。そんな会合で現役部員から就職や、職業そのものについての相談を受けることもある。相手によって話の内容はそれなりに代えるが、共通していることは「職業とは、生活するための金を稼ぐ手段という側面を100%排除することはできない。つまり少々苦労があっても続けなければならないこともある。だとするならば嫌いなことを選択するべきではない」と言った内容だ。さらに「一番好きなことを職業にすると辛さがわからず、体を壊してしまう事につながる。したがって2番目か3番目に好きなことを職業に選んでみては如何か」と言っている。実はこれは私自身が今のロボットシステムインテグレーター(SIer)という業種に進んできた理由でもある。何の制約もなく好きな道に進めと言われたら、航空機のエンジニアにあこがれていた。家業である鉄工所を引き継ぐ決心をしたのであるが、徐々にロボットSIer事業に業種を変えてきて、現在ではほぼすべての売り上げがロボットSIer業となっている。いま改めて感じるのは、確かに2番目3番目に好きなことを業務にしたはずなのに!だ。好きなことを整理すると、元来メカニカルなものに興味を惹かれる傾向があったのだが、共通項は「何かしらのからくりを介して操縦できる機械」と言う事になりそうだ。40年前にロボット元年と言われて注目されていたこともあり、1番ではないが、2番目にやりたい事を選んだつもりだったのだが、もしかしたら一番やりたかったことなのかもしれないと最近感じる。その魅力を伝えようとすると終わりがなくなりそうだが、自分の想いや意思を注ぎ込むことが出来るものづくりは他に無いと思う。ロボットSIerの将来性は?と聞かれると、自信をもってものづくり関連で №1 と答える。長年この仕事に取り組んできて感じていることは、「ロボット業界はPC業界の後追いをしている」と言う事である。つまりPC業界の歴史はロボット業界の未来であるのだ。PC業界においては、PCの使い方を劇的に簡単にするWindowsを世に送り出したMicrosoft社が業界を席巻したが、Microsoft社はPCを製造していない。同様にロボット業界を支配するのもロボットメーカではないと確信する。それはロボットをよりHuman Friendlyな装置に仕上げる仕組みを商品化したロボットSIerがロボット業界を支配することになるのだと考えている。さらに近年IT業界においてはGAFAと呼ばれる米国の情報技術企業が世界を席巻しているが、ロボット業界においては未だそういった企業は存在すらしていない。つまりロボット業界においてはこれからMicrosoftやGAFAに該当する企業が生まれてくるのである。そして必ずやロボット大国日本のロボットSIer企業が、そういう世界的な企業に成長するのだと思う。「世界一の企業や世界一のエンジニアを目指す」と言う大きな目標を持てる職業が、日本のロボットSIerなのである。


中小企業向け多品種少量生産対応溶接ロボットライン

 

 

 

プロフィール
1983年 大学卒業と共に髙丸工業(株)入社
1985年 創業者死去に伴い代表取締役就任(24歳)
1998年 中小企業向けロボットシステムに注力
2007年 業界初のロボットセンター(ARTC)を開設
2009年 ロボット人材育成事業を開始
2015年 ARTCを西宮市に移転しRTC兵庫とする
2016年 (株)ロボットテクニカルセンター設立
2017年 RTC東京設立
2018年 FA・ロボットシステムインテグレーター協会幹事
2020年 中小企業基盤整備機構 中小企業アドバイザー
2021年 中小企業基盤整備機構 中小企業応援士

趣味特技
航空従事者自家用操縦士
ハンググライダー指導員
鳥人間コンテスト6回出場
某クラシックカーラリー2年連続優勝
好きなもの 飛行機と車

 

【ロボットシステムインテグレータとは】

 ロボットシステムインテグレータとは、ロボットを中心としたシステムを構築する職業です。産業用ロボットは半完成品といわれ、ロボットだけで利用することは基本的にできません。モノをつかむハンドの部分をつかむモノにあわせて考案したり、搬送装置やストッカーなどのさまざまな周辺装置と組み合わせたりしてロボットシステムを構築することとなります。お客様の要望を理解した上で、さまざまな装置を組み合わせお客様にぴったりのシステムを考え出して提供するというとてもクリエイティブな仕事です。これまでにない新たな工程を自動化したり、限られた予算で最大のコストパフォーマンスを発揮させたりと、独自のアイデアを持って新たなチャレンジをする仕事となります。また、メーカー企業で働く方の多くは製品の一部分を設計・製作することとなり製品の全体像がみえにくくなりますが、ロボットシステムインテグレータはシステムの設計から製作、納品まで一貫して関わることが多く達成感が大きい仕事であるとの声も良く聞かれます。

 それでは、ロボットシステムインテグレータに必要な知識・技能はどのようなものになるでしょうか。ロボットシステムを導入する企業の業種は無数にあり、導入対象工程もさまざまです。また、ロボットシステムの構築には、設計から製作、据付、保守まで幅広い工程があります。そのため、機械設計、電気、制御、情報といった知識の他、生産システム、安全、経営、法律など幅広い知識が必要となります。これらを1人で修めることは不可能なので、必然的に他の仲間との協働が必要となり、コミュニケーション能力も求められることとなります。もちろん専門知識があればそれは大きな武器となり、自分独自のアイデアを込めたシステムを提案できることとなります。今みなさんが学んでいる分野がどのようなものであれ(文系であっても構いません)、明日の日本を担うロボットシステム構築につながりますので、是非、ロボットシステムインテグレータという職業をみなさんの将来の職業の選択肢に加えていただければと思います。

 

【さらに詳しくロボットシステムインテグレータを知りたい方へ】

<動画>
〇ロボットに命を吹き込む仕事(経済産業省製作)
 https://www.farobotsier.com/kanto/index.html

〇ロボットSIerチャンネル(SIer協会製作)
 https://www.youtube.com/channel/UC34QuVj6tLuLq_hc04XM4Xg

<まんが>
〇マンガでわかる!ロボットSIer
 https://my.ebook5.net/ROBOT-SIER/COMIC/

<サイト>
〇FA・ロボットシステムインテグレータ協会
 https://www.farobotsier.com/

〇ロボット活用ナビ
 http://www.robo-navi.com/

 

【教授・教員・教育関連の皆様へ】

FA・ロボットシステムインテグレータ協会では、ロボットシステムインテグレータの魅力を伝える
出前講座(無料)を行っております。詳しくは事務局まで。
https://www.farobotsier.com/kisokoza/doc/SIerSeminarForSchool

 

【本連載の提供元】

FA・ロボットシステムインテグレータ協会

〒105-0011 東京都港区芝公園3-5-8
TEL 03-3434-2919 FAX 03-3578-1404
担当:高本

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