報告:データ工学ロボティクス研究専門委員会主催の公開講演を開催しました。
データ工学ロボティクス研究専門委員会(Data Engineering Robotics)では,人やロボットや動物などが捉えた日々の変動する大量の情報の中から,人やロボットや動物の意思決定に利用可能な知識を創出し,サポートや行動変容を促すサービスや概念を普及することを目指しています[1,2]。
本公開講演では、自律的に行動したり、収集した情報を統合したりするために必要不可欠な位置推定について“信頼できる”をキーワードに講演をしていただきました。“安定”、“頑健”の先にある“信頼できる”について考えるきっかけになる講演になります。
約60分の公開講演を聴講することで、下記のことを学ぶことが出来ました。
- 位置推定の研究を題材にベイス推定のグラフ表現や理論的な展開
- ベイズ推定と機械学習を融合した信頼できる位置推定
- 位相幾何学を利用した失敗に頑健な位置推定という今後の研究の方向性
講演者の赤井先生のご好意で、ロボット学会のYoutubeチャンネルで公開講演の動画を公開しております。ぜひ、動画の視聴を通して最先端の研究に触れ、ご自身の研究や仕事にご活用下さい。
[1] データ工学ロボティクス研究専門委員会HP:http://dataengineeringrobotics.org
[2] 大野 和則, 山崎 公俊, 下坂 正倫, データ工学ロボティクス, 日本ロボット学会誌, 2015, 33 巻, 2 号, p. 97-99, 公開日 2015/04/15, Online ISSN 1884-7145, Print ISSN 0289-1824, https://doi.org/10.7210/jrsj.33.97, https://www.jstage.jst.go.jp/article/jrsj/33/2/33_33_97/_article/-char/ja
公開講演概要
- 講師:赤井直紀(名古屋大学)
https://sites.google.com/view/naokiakaigoo/home - タイトル:
信頼出来る位置推定を目指したモデルと学習の融合および位相的データ解析の応用 - 概要:
自己位置推定とは,与えれられた地図上で相対位置を求める問題であり,モデルベースの方法で解かれることが主流であったが,近年の深層学習の発展に伴い,学習ベースの方法で解かれる例も増えている.しかし,モデル ・学習ベースの方法には互いに得手・不得手があり,学習ベースの方法が,モデルベースの方法を性能面で単純に上回ることはない.本講演では,深層学習を「活用する」という動機の基に,自己位置推定の性能向上を実現するそれぞれの融合法について述べる.また,近年注目されている位相的データ解析の応用についても触れる. - スケジュール:10/15(金) 16:00-17:00
- オンライン会議形式:Webinar
- 参加登録人数:102名