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第142回 ロボットの作り方~移動ロボットの制御とROSによる動作計画実習~(実施報告)


第142回 ロボット工学セミナー実施報告

「ロボットの作り方~移動ロボットの制御とROSによる動作計画実習~」

 

日時:2022年9月10日(土)10:00-17:00、9月11日(日)10:00-16:30の2日間
会場:オンライン開催
参加者数:27名(18グループ)
オーガナイザー:禹 ハンウル(工学院大学),片岡 大哉(株式会社ティアフォー)
サブオーガナイザー:前田 貴信(佐世保工業高等専門学校),ラサミー ポチャラ(大阪工業大学)

セミナーURL:https://www.rsj.or.jp/event/seminar/news/2022/s142.html

  

セミナー概要

  本セミナーでは、移動ロボットの研究を始めようとしている学生、研究者、企業の方を対象に、レーザベースLiDARや加速度センサーなどを利用したロボットの動作やナビゲーションプログラム作成を体験していただきました。ロボット動作のプログラミングには ROS(Robot Operating System)を使用しました。ロボティズ社のTurtlebot3 burgerを用い、ロボットの制御やセンサー情報の取得方法について実習を行いました。また、今回はROS1からROS2の移行期であることを踏まえ、ROS2ポーティングしやすいROS1ノードの書き方やROS2でのノードの実装方法と行ったTipsも共有しました。

 セミナー内容とスケジュールは以下となります。

 

1日目(9/10(土)10:00-17:00)

10:00-10:30

セミナーの進行について

10:30-12:00

実習環境の確認とLinuxの基本操作とROSの基本操作

12:00-13:00

昼休み

13:00-14:00

講義1「確率ロボティクスで使われる確率の計算」

講師:上田 隆一(千葉工業大学)

14:00-17:00

移動ロボットの動作確認

 

2日目(9/11(日)10:00-16:30)

10:00-11:00

講義2「ROS2を用いた自動運転ソフトウェアプラットフォーム入門~要素技術と動作の仕組み~」

講師:安積 卓也(埼玉大学)

11:00-12:00

ROSを用いたマップ取得

12:00-13:00

昼休み

13:00-14:30

マップを利用したナビゲーション操作1

14:30-15:30

マップを利用したナビゲーション操作2

15;30-16:00

ROS1からROS2へ

16:00-16:30

課題と質疑

 

講義1「確率ロボティクスで使われる確率の計算」

  • 確率の計算で使われる法則
    • 乗法定理
    • 加法定理
    • 期待値
    • 確率ロボティクスで使われる確率計算の証明
    • ベイズの定理
    • 独立な事象の式
    • 条件付き確率
  • まとめ

講義資料URL:https://www.docswell.com/s/ryuichiueda/ZRPRWK-2022-09-10-robosemi-143#p1

 

講義2「ROS2を用いた自動運転ソフトウェアプラットフォーム入門~要素技術と動作の仕組み~」

  • Autowareの紹介
  • ROSの特徴
  • ROSを用いた自動運転ソフトウェアの開発

  

実習「ROSによるロボット操作実習」禹ハンウル、片岡大哉

 Zoomのリアクション機能やチャット機能を使用して参加者の作業の進捗状況を常に確認しながら講義を進めました。可能な限り全てのグループの作業完了を確認してから、次に移る形式で実習を行いました。
 時間を要するトラブルが発生した場合はZoomのブレイクアウトルームにて、アシスタントが対応することにより、スムーズに講義を進めることができました。 

  • 実習環境の確認とLinux/ROSの基本操作
  • 移動ロボットの動作確認
  • ROSを用いたマップ取得
  • マップを利用したナビゲーション操作
  • ROS1からROS2へ


セミナーの振り返り 

  • VirtualBoxやDockerなどの仮想環境によるトラブルは対応が困難なため、案内メールやホームページにその旨を明記し、Ubuntuのインストールを積極的におすすめした。その結果、仮想環境によるトラブルは報告されず、スムーズにセミナーを進行することができた。
  • 参加者の理解を高めるため、オーガナイザーも一緒に実習を行い、パソコンの画面をお見せしながら丁寧に説明を行った。
  • ほぼ予定時間通りに講義を進めることができた。
  • 参加者からの質問も多く、活発な議論ができた。
  • サブオーガナイザー、アシスタントのご協力のおかげで、参加者のトラブルや質問に対して、随時対応することができた。
  • トラブル対応について
    • ブレイクアウトルームをグループごとに事前に作成
    • トラブルが発生次第、該当するブレイクアウトルームに移動してもらい、アシスタントが対応

 

謝辞

 ご講演をご快諾いただいた、上田先生(千葉工業大学)、安積先生(埼玉大学)に厚く感謝申し上げます。本セミナーにご参加いただいた参加者の皆様にも感謝申し上げます。また、ロボットを手配していただいた柴田様(ロボティズ)、サブオーガナイザーの前田先生(佐世保工業高等専門学校)、ラサミー先生(大阪工業大学)にも大変お世話になりました。心より感謝申し上げます。最後に、企画・運営におきましては、事業計画委員会の皆様をはじめ、ロボット学会事務局の村上様、水谷様にも大変お世話になりました。厚く御礼申し上げます。

 

禹 ハンウル(工学院大学)
片岡 大哉(株式会社ティアフォー)