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活動報告2023:複雑高精度機械の組立技術研究専門委員会


複雑高精度機械の組立技術研究専門委員会
活動報告(詳細レポート) 2022/12~2023/9


複雑高精度機械の組立技術研究専門委員会の活動の成果を第41回学術講演会オーガナイズドセッション(OS)において発表した。

 

名称:第41回日本ロボット学会学術講演会(RSJ2023)
日時:2023年9月14日(木)  
場所:仙台国際センター F室(会議室4-B)
OS名称:人・ロボット協調による『合業』型生産システム
OS番号:OS16
OS内容:論文発表 (8件)
オーガナイザー:大隅久(中央大学)、村上弘記(IHI)、林浩一郎(IHI)、阿部聡(MSTC)
概要:
人手不足対応・生産性向上に向けた将来の生産システムでは、ロボットとの分業が不可能な作業へのロボットによる作業者支援が必要である。本OSは、“合業”すなわちロボットが人に合わせて動く仕組みや動きが人間的になる仕組みを、人間支援動作の汎用化、ロボット動作の階層制御、軽量構造ロボット、サイバーフィジカルシステム利用協調安全などで実現することを目指し、そのための技術課題を明らかにし、未来の生産システムに資することを目的とする。


以下に発表論文概要を示す。


発表論文概要

  発表者 テーマ 概要
1 〇阿部 聡(MSTC・複雑高精度機械の組立技術研究専門委員会(RSJ)) 「合業」の位置づけと意義 合業は人間とロボットの密な相互作用を活用した新しい概念である.NEDOロボットアクションプランで取り上げられ実現が期待されている.本稿では合業の位置づけと意義を解説し広く社会実装するための一助とする.
2 〇村上弘記(IHI) 生産プロセスにおける作業者とロボットの合わせ技「合業」による協働作業の方向性 大型の機械組立等の作業は、重量が大きい対象物を精密に位置決めする必要があるが、作業時ごとに条件が異なり自動化が難しい。このような作業の省力化に向けて作業者とロボットが協働する「合業」について議論する。
3 〇砂川 拓哉(IHI),高野 渉(大阪大学),林 浩一郎(IHI),村上 弘記(IHI) 隠れマルコフモデルを用いた手作業モニタリング技術の開発 生産現場における省力化のため,どの作業にどれだけ時間がかかっているかを計測して改善点を見出す必要があり,手作業の状態や進捗をモニタリングする技術が求められている。本研究では, 3Dカメラから検出した作業者姿勢情報を用いて,隠れマルコフモデルにより作業内容を検出する手法を開発する。
4 〇守屋俊夫((株)日立製作所) 自律・協調・階層型システムの最適制御に関する一検討 人やロボットなどの複数の自律個が協調するシステムにおいて、各要素の独立性を尊重しつつ、全体最適を実現するための情報共有や目標設定に関し、具体的な最適化手法を例示して考察する。
5 〇福井秀利(IDEC(株)),清水 隆義(IDEC(株)),藤谷 繁年(IDEC(株)),中原 大輔(IDEC(株)),土肥 正男(IDEC(株)),藤田 俊弘(IDEC(株)) 人とロボットの協働環境のウェルビーイングを実現する協調安全/Safety2.0システムの開発 ものづくり分野では、労働力不足により、人の代わりに効率よく作業する協働ロボットが導入され、人とロボットの協働環境が増えている。我々は、そのような環境におけるウェルビーイングの実現に必要な協調安全システムを開発し、その効果を検証したので、ここで報告する。
6 〇中坊 嘉宏(産総研), 吹田 和嗣(川崎重工(株)), 穴田 啓樹((株)アトリエ) 行動分析に基づいた安心停止スイッチの要件の提案 機械安全に基づく電源遮断型の非常停止は再起動が手間で押すのを躊躇してしまうが、通電したままの一時停止機能を導入すると、安全機能の利用が促進される。こうした人の行動原理を考慮した安心停止スイッチを提案する。
7 〇大里 美波(筑波大学),相山 康道(筑波大学) 操作者の目標位置姿勢推定に基づく遠隔組立作業の効率化 近年,VRデバイスを用いた遠隔操作手法が開発されているが,手振れの影響等によりその精度は高くない.本研究では,操作者の目標位置姿勢・作業を推定することにより,動作に制約を加え,スムーズで効率的な遠隔操作を可能にする.
8 〇日置遼大(三木研究室) CNNを用いた音声データの会話の盛り上がりの評価 日本では普及していないピアサポートという活動の価値証明を行うことを最終目標とした研究である。ピアサポートの効果と会話の盛り上がりが関係があるため価値証明の第一段階としてAIを用いて会話の盛り上がりを定量的に評価できる仕組みを作成した。