初出:日本ロボット学会誌,2012 年 30 巻 4 号 p. 350-355
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【事例紹介】
受動歩行の現象,原理,そして応用
池俣吉人,佐野明人
1 はじめに
受動歩行は, アクチュエータ, センサおよび制御を一切用いずに, 歩行機のもつダイナミクスと環境(スロープ)との相互作用のみによって, 緩やかな下りスロープを自然な歩容で歩く[1, 2, 3]. 受動歩行はエネルギー効率が高いことで知られ, ヒトの歩行に近いとも言われる. 受動歩行は, 歩行現象の力学的原理(歩行力学)を探究する上で重要である. 本稿では, 受動歩行の研究を概観しながら, 受動歩行の現象, 原理および応用について紹介する.
2 歩行現象
2.1 歩行現象の発現
McGeer [2, 3]は, 膝ありタイプの受動歩行を実機実験で実現させた. 図1 は, 1991年の国際会議Int. Symp. on Experimental RoboticsにおけるMcGeerの発表の様子である. 歩行機は即席のスロープを下り降り, 会場は大歓声に包まれた.
図2 に, McGeerの受動歩行機を示す. 同一の脚が4本あり, 内脚および外脚それぞれが2本ペアで同期して動くようになっている. これにより, 歩行運動は二次元の矢状面(Sagittal plane)内に拘束される. また, 歩行機は膝の逆折れを防止する膝ストッパーや足裏形状が円弧の足を有している.
受動歩行は, ZMP規範型の歩行ロボットのように, あらかじめ歩容を決めているのではなく, 力学現象に歩容が内在する. 受動歩行は, ヒトのような歩行であるから自然であるのではなく, 自然が織りなす歩行現象が受動歩行として観測され, そこに自然さを感じているのである.
図1: McGeerによるデモ(1991年ISER)
図2: McGeerの受動歩行機(実験ビデオより)
2.2 引き込み現象の発見
McGeer [1, 2, 3]は, 受動歩行には二つのリミットサイクルが存在し, 一つは安定, もう一つは不安定であることを数値シミュレーションから示した. 状態がリミットサイクル上を遷移する限り, 歩行は継続される. さらに, リミットサイクルが安定となる場合, 状態がリミットサイクルから離れても再び定常状態に引き込まれる(引き込み現象).
また, McGeerは, 膝ありタイプの受動歩行だけでなく, リムレスホイール(リムなしの車輪)の運動, コンパスタイプの受動歩行および上体付き受動歩行も解析した. 受動歩行の解析に関する基本的なフレームワークは, 1990年初頭McGeerによってほぼ形作られた.
なお, 軌道がリミットサイクルになると, 離散的な状態(例えば, 着地直後の状態など)は平衡点(Fixed point)として固定される. この平衡点からリミットサイクルの生成およびその安定性を解析することができる.
2.3 分岐現象の発見
図3: 分岐現象
McGeerの研究のあと, Goswamiら[4]は, コンパスタイプの受動歩行について詳細な数値シミュレーション解析を行い, 分岐現象を発見した. 分岐現象とは, スロープ角度が上がると歩行周期が1周期から2周期, 2周期から4周期へと分岐する現象で, 最終的にはカオス的な挙動となる( 図3参照). 分岐現象は, リミットサイクルが安定から不安定に変わって, 状態が別のリミットサイクルに遷移することによって生じる.
Goswamiらとほぼ同時期に, Garciaら[5]は, 歩行モデルを極限まで簡単化したSimplest walking modelを提案し, 当該モデルでも引き込み現象や分岐現象が発現することを示した. Simplest walking modelは, 現象の本質を理解する上で最適なモデルとなるため, 様々な研究に用いられている[6, 7, 8, 9, 11, 10]. なお, 簡単化により歩行性能(歩行速度)に影響がでることが報告されており[12], 目的に応じたモデル選定が重要となってくる.
一方, 大須賀ら[13]は, それ以前ではシミュレーションだけでしか確認されていなかった分岐現象(2周期歩容)を実機実験で確認した. これは, 研究上, 大変意義深い. また, 大須賀は, 国内で最も早く受動歩行研究の重要性に気付き, その啓蒙にも大きく貢献した[14]. なお, カオス現象の背後には, 1周期, 2周期などの不安定なリミットサイクルが存在し, そこには多様な歩容が隠されていると捉えることができる.
2.4 三次元受動歩行の実現
McGeerの受動歩行機は4脚であり, その運動は二次元平面内に拘束されている. そこで, よりヒトに近づけるために, 三次元受動歩行(2脚受動歩行)の研究が行われている.
Colemanら[15]は, 三次元リムレスホイール運動から段階的に解析を行い, 三次元受動歩行にも平衡点が存在することを示したが, その平衡点は不安定であった. また, Tinkertoy(一種のブロック玩具)を用いて簡単な2脚歩行機を製作し, 実機実験に成功した[16]. その後, Wuら[17]によって, 当該歩行機による詳細な実験が行われている.
Kuoら[18]は, 前額面(Lateral plane)の運動を安定化する方法として, 上体, 足首, リアクションホイール, 歩幅制御および腰バネを用いる方法を提案している. Wisseら[19]は, ヨー軸およびロール軸周りの運動を補償する腰(骨盤)を用いることで, 三次元受動歩行を実現させた. 一方, Collinsら[20]は, 2腕とバネを有する円弧足を用いることで実現した.
これら多くの受動歩行機は円弧足であるが, 衣笠ら[21]と成川ら[22]は, 偏平足による三次元受動歩行に成功した. 足首は関節をもち, 弾性バネを有している. なお, 当該バネ(矢状面)には円弧足と同様の効果があることが, Wisseら[23]によって報告されている.
3 歩行現象の原理
3.1 平衡点の安定化メカニズム
(a) 制御的観点(文献[25]より抜粋)
(b) 工学的観点
図4: 平衡点の安定化メカニズム
制御的観点:内在する制御構造とは?
受動歩行は, 脚の振り運動(連続ダイナミクス)と脚の切り換え現象(離散事象)が融合したものである. すなわち, 一種のハイブリッドシステムが生み出す現象と言える. 一般的に, 当該システムの理論的解析は難しく, 平衡点の安定性は数値計算から求められている[1, 2, 3, 4, 5, 6].
一方, 平田ら[24]は, 平衡点の安定性を決めるポアンカレマップを解析的に導くことに成功した. 杉本・大須賀ら[25]は, 当該ポアンカレマップ内には 図4 (a)に示すようなフィードバック構造が埋め込まれていることを見い出した. また, 出力零化制御や最適制御の類似性を指摘したが, 最終的には両者は一致しないという結論に至った. しかしその後, 平田[26]によって, 受動歩行に内在する制御構造は, 最適制御理論の一つであるCheap optimal controlであることが明らかにされた. 同結果は制御研究者に大きなインパクトを与えた.
工学的観点:押さえるべき力学的ポイントとは?
ロボティクスへの応用を考えた場合, どうすれば平衡点を安定化できるのか, 具体的な工学的手立てを確立しなければならない. 筆者らは, 力学的考察が困難とならないように, Simplest walking model [5]を用いて, 平衡点の安定化メカニズムを解析した[11].
まず, これまでのように平衡点ありきで解析するのではなく, 平衡点自身から解析することにした. その結果, 図5 に示すように, 平衡点はエネルギーバランス, 脚の切り換え現象および脚の振り運動が絡む力学的構造の中から生成されることを明らかにした.
図5: 平衡点の力学的構造
次に, 平衡点解析で得られた式を用いることで, ヤコビ行列から図4 (b)に示すような平衡点の安定領域(安定条件式)を導くことができた. ただし, ○印は平衡点である. 横軸および縦軸は, 状態が平衡点からずれた場合, 次にどのような股角度で着地するのかを示している.
最終的に, 平衡点の安定化問題は, 着地時の股角度(着地位置)の制御問題に帰着した. 着地時の股角度を変えるには, 例えば腰関節にわずかな一定トルクを加えるだけでよく, 簡単な制御則で平衡点の収束速度を最大化することができる[27]. また, 着地時の股角度が常に一定となる場合, 平衡点は一つだけ生成され, 大域的に安定となる[28]. 当該原理を利用することで, 小型の膝あり歩行機で13時間45分(歩数約10万歩, 距離約15 [km], 2009年ギネス世界記録認定)の連続歩行(二次元受動歩行)に成功した[29].
なお, 平衡点の安定化は, 必ずしも引き込み領域の拡大には繋がらない[6]. そこで, リミットサイクル型歩行の安定性を評価する方法として, Gait sensitivity normという指標が提案されている[30].
3.2 脚運動メカニズム
平衡点の安定性解析では, 次の離散的状態の存在を前提としている. すなわち, 不適切な脚運動で転倒することは考えていない. つまづいたり膝折れせずに歩くためには, 脚の振り運動や支持脚膝の伸展メカニズムを知ることが不可欠となる.
支持脚が前方に倒れるに従って, 遊脚膝に対する遊脚大腿部および支持脚の力学的作用は, 屈曲方向から伸展方向へと変化する. これに対して, 遊脚下腿部は逆の力学的作用となっている. また, 円弧足は常に屈曲作用となる. これらが組み合わされることで, 遊脚膝が屈曲・伸展する力学的メカニズムとなっている[31]. なお, つまずきを回避するには, 遊脚膝を大きく屈曲させる必要があり, 円弧足の屈曲作用等の利用が必要となる.
一方, 支持脚が前方に倒れるに従って, 支持脚の膝トルクは伸展方向に単調に増加するか, もしくは一定となるために, 着地直後に膝が最も折れやすい状態となる. また, 着地後しばらく動的トルクが大きく寄与するため, この動的トルクを伸展方向に大きくする必要がある. そのためには, 支持脚を減速させなければならない. 中心が脚前方にある円弧足にはブレーキ作用があり, 支持脚膝の高い保持力を生み出すことができる[32].
円弧足をうまく設計することで, 脚が本来有しているダイナミクスを最適化し, ロバストな脚運動を実現させることができる[32]. 平衡点の安定化原理と合わせることで, 歩行の安定性を格段に上げることができる. 筆者らは, 大人サイズの歩行機で時速3.3 kmのヒトにかなり近い速い歩行を実現した[33].
4 平地歩行への応用
4.1 平地歩行の実現
受動歩行研究の自然な流れとして, 受動歩行に基づいた平地歩行ロボットの研究が多く行われている. 以下に代表的な研究をいくつか紹介する.
理論的研究:受動歩行を規範とした平地歩行
受動歩行の場合,着地までの 力学的エネルギーは一定値に保たれる. Goswamiら[34]はこの特徴に注目し, 定常歩行時におけるエネルギーに追従させることで, 平地や上り坂での歩行を実現した.
浅野・山北ら[35]は, 受動歩行の重力成分を水平方向に加えることで, 平地が下り坂となる仮想受動歩行を提案した. さらに, 当該歩行の本質は, 力学的エネルギーの回復であることを示し, 運動方程式から歩容生成問題の定式化を行った[36].
Spongら[37]は, 平地において受動歩行の歩容を実現するためには, 位置エネルギーを補償すればよいことに着目し, 三次元 自由度の歩行ロボットに対して, 下り坂, 平地および上り坂における歩行を実現した.
実験的研究:能動関節の追加とその駆動など
Collinsらは, 2腕2脚を有する歩行ロボットを開発した. 電動モータやバネなどを用いることで, 足首を駆動させて平地歩行を実現させた. 移動効率は高く, ヒトに近い効率となっている. その成果は, 科学雑誌Science [38]に掲載され, 関連研究者に大きな驚きを与えた.
Wisseら[39]は, 遊脚を常に前方に着地することができれば, 前方に転倒することはないと考え, 簡単な計測と制御で平地歩行が実現できることを示した. なお, 関節駆動にMcKibben型空気圧人工筋を用いている点が特徴的である. 細田ら[40, 41]は, Wisseらの歩行ロボットに触発され, 様々な空気圧駆動型歩行ロボットを開発した.
なお, 筆者ら[42]は, あくまでも受動にこだわり, 人がアシスト力を加えることで, 平地歩行を行っている. アシスト受動歩行では, ロボットのダイナミクスを触覚で感じながら, 適切なアシスト力を生み出している. 当該ロボットは, 人間形外装付きであり, ヒト足形状の受動足機構を有している.
4.2 ヒトの平地歩行
平地歩行の重要なポイントの一つは, 支持脚を前方に倒すことである. これを実現させるのに様々な方法が存在する. 前節で述べた方法以外にも, インパルス[3], 反射信号による筋収縮[43], 脚伸縮[44, 45], 力学的対称性[46], 蹴り運動[47], パラメータ励振[48], 学習制御[49, 50]に注目した方法などが提案されている. なお, 詳細は誌面の都合で省略する.
筆者ら[51]は, ヒト歩行特有の性質を明らかにすることで, 平地歩行の本質に迫れると考えている. 例えば, ヒトは上体を真直ぐに維持することで, 支持脚を前方に倒していることなどが明らかになりつつある. 受動歩行は, ヒト歩行メカニズムを理解する上で重要な研究対象であるとよく言われるが, 受動歩行的観点からのヒト歩行研究はほとんどない.
5 上体を有する歩行への応用
5.1 上体の能動的維持
上体の付加は, 外観をヒトに似せるだけでなく, 上体が歩行に及ぼす影響を考えるきっかけになる. 上体を有する場合, その姿勢制御が重要な問題となる. McGeer [52]は, 簡単なPD制御により上体姿勢を一定に維持している. ただし, 上体を能動的に維持すればエネルギーを消費するため, 移動効率は受動歩行よりも悪くなってしまう.
衣笠ら[53]は, 1胴2脚の鳥型受動歩行をシミュレーションにより確認し, PD制御のフィードバックゲインが平衡点の安定性に与える影響を詳細に解析した. さらに, 実機実験で数歩の歩行を成功させた.
成川ら[54]は, PD制御により生じる上体維持トルクを利用することで, 平地歩行をシミュレーション上で実現させた. 一方, 秋元・松元ら[55]は, 上体を周期的に揺動させることで2脚歩行機の三次元平地歩行を実現させた.
5.2 上体の受動的維持
図6: 受動的上体を有する受動歩行
受動的な要素だけで上体をほぼ真直ぐに維持する手法として, Ruina・Wisseら[56]は, 次の四つを挙げている.
1. 上体を非常に軽くして, その重心を腰軸上に設定する.
2. バネなどを用いて, 上体を真直ぐに維持する.
3. 製図のコンパスに似た股関節を二等分する機構(Bisecting hip mechanism)を上体として利用する.
4. 上体付きで安定な歩容となる質量配分を探る.
これらのなかで, Wisseら[56]は, 実際に股関節二分機構を製作し, 実機による安定した平地歩行を実現させた. また, 当該上体を有するSimplest walking modelの解析から, 上体効果によって引き込み領域が拡大し, 高効率な歩行が実現できる可能性を示した[10]. なお, 浅野ら[57]によって, 同種の上体を有する歩行の基本特性が詳細に解析されている.
筆者らは, ヒトの筋・腱の受動的な要素に着目し, 上体と大腿部の前後からウレタンシートを拮抗する形で張ったシンプルな構造を採用した. 図6に示すように, 脚のみでは歩行が困難な極低スロープ角度での安定な連続歩行に成功した[58]. 受動歩行では, スロープ角度の低減は移動効率の向上を意味する. なお, 数値シミュレーションから上体には着地時の損失を抑える効果があることが分かっている[59].
受動的上体には移動効率を上げる効果がある. また,4.2節で述べたように, ヒトは上体(能動的上体)をうまく利用することで平地を歩いている. よりヒトに近く, 高効率な平地歩行を実現するためには, 上体の受動および能動的利用が鍵となる.
6 おわりに
1993年に日本ロボット学会誌で受動歩行が小さく紹介[60]されてから約20年ほど経つ. 現在, 受動歩行を核として様々な研究が行われている. 本稿で述べた研究以外にも, 陰的制御理論の構築[61], 多脚型受動的動歩行[62], 歩行と走行の共通原理の解明[63], 学校教育への利用[64], 歩行支援機や脚式運搬機への応用・開発[65, 66]などの研究が行われている.
受動歩行による歩行力学の研究は, 航空力学などの分野に比べると途に就いたばかりである. 歩行力学の構築のためには, 当該分野をより広くより深く研究するだけでなく, ZMP規範型歩行[67]などの研究者らと協力して横断的に研究を行う必要がある. その有機的連携のなかで, 社会に役に立つ「100年後にも残る歩行ロボット技術」が確立されるかもしれない. 今後のこの分野のさらなる発展を期待したい.
最後に, 本稿がこれから研究される方々の一助となれば幸いである.
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[53] 衣笠哲也, 大須賀公一, 細川智生: “胴体の姿勢制御を伴う2足歩行ロボットEmuの受動的歩行—安定解析と歩行実験—”, 日本ロボット学会誌, vol.22, no.2, pp.200–206, 2004.
[54] T. Narukawa, M. Takahashi and K. Yoshida: “Numerical Simulations of Level–Ground Walking Based on Passive Walk for Planar Biped Robots with Torso by Hip Actuators,” J. of System Design and Dynamics, vol.2, no.2, pp.463–474, 2008.
[55] 山田拓未, 寶田恵太郎, 秋元俊成, 松元明弘: “上半身駆動型準受動歩行ロボットにおける動歩行と可変傾斜登坂”, 日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会’07講演論文集, 1P1–F07, 2007.
[56] M. Wisse, D.G.E. Hobbelen and A.L. Schwab: “Adding an Upper Body to Passive Dynamic Walking Robots by Means of a Bisecting Hip Mechanism,” IEEE Trans. on Robotics, vol.23, no.1, pp.112–123, 2007.
[57] 浅野文彦, 羅志偉: “股関節二分機構を用いて上体を付加した劣駆動2脚ロボットの動歩行解析”, 日本ロボット学会誌, vol.26, no.8, pp.932–943, 2008.
[58] 加藤良樹, 池俣吉人, 佐野明人: “上体付き受動歩行による高効率な歩行の実現”, 第12回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会講演論文集,pp.1174–1175, 2011.
[59] Y. Kato, Y. Ikemata, A. Sano and H. Fujimoto: “A Basic Study for Passive Walking That Added Upper Body by Means of Spring Mechanism,” Proc. of the 13th Int. Conf. on Climbing and Walking Robot and the Support Technologies for Mobile Machines, pp.753–760, 2010.
[60] 佐野明人: “重力場を巧みに利用した動的2足歩行(人間に近い歩行への挑戦)”, 日本ロボット学会誌, vol.11, no.3, pp.354–359, 1993.
[61] 大須賀公一, 石黒章夫, 鄭心知, 杉本靖博, 大脇大: “制御系に埋め込まれた陰的制御則が適応機能の鍵を握る!?”, 日本ロボット学会誌, vol.28, no.4, pp.491–502, 2010.
[62] 杉本靖博, 吉岡秀隆, 大須賀公一: “超多脚型受動的動歩行の実現”, 日本ロボット学会誌, vol.28, no.8, pp.961–969, 2010.
[63] 大脇大, 大須賀公一, 石黒章夫: “受動歩行と受動走行に内在する力学的共通原理の解明”, 第14回ロボティクスシンポジア予稿集, pp.441–446, 2009.
[64] 兵頭和幸, 嵜義昭正, 三上貞芳, 成清辰生, 川西通裕: “受動歩行理論の中学校技術教育への応用”, 日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会’11講演論文集, 2A2–Q11, 2011.
[65] 岩月和輝, 佐野明人: “受動歩行に基づく歩行支援機の開発”, 第12回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会講演論文集,pp.509–510, 2011.
[66] 恒川篤史, 佐野明人: “栗農園における無動力2足運搬ロボットの活用”, 第12回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会講演論文集,pp.2094–2095, 2011.
[67] 梶田秀司: “ゼロモーメントポイント(ZMP)と歩行制御”, 日本ロボット学会誌, vol.20, no.3, pp.229–232, 2002.
池俣吉人(Yoshito Ikemata)
2006年名古屋工業大学大学院工学研究科生産システム工学専攻博士後期課程修了. 現在 帝京大学理工学部機械・精密システム工学科講師. 受動歩行, 受動走行, ヒト歩行メカニズムに関する研究に従事. 日本機械学会会員. 博士(工学).
佐野明人(Akihito Sano)
1987年3月岐阜大学大学院工学研究科精密工学専攻修士課程修了. 現在 名古屋工業大学大学院工学研究科機能工学専攻教授. 受動歩行・走行, 歩行支援, 触覚テクノロジーの研究に従事. 2004年度日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス部門一般表彰(ROBOMEC表彰), 2005年度計測自動制御学会論文賞・友田賞などを受賞. 2010・2011年度本学会理事, 日本機械学会フェロー, 計測自動制御学会などの会員. 博士(工学).