日本のロボット研究の歩みHistory of Robotics Research and Development of Japan2005Business〈企業の研究開発〉共通基盤画像認識モジュール「ステレオビジョンモジュール」の研究開発
中尾 学 | 株式会社富士通研究所 |
沢崎 直之 | 株式会社富士通研究所 |
陳 彬 | 株式会社富士通研究所 |
深貝 卓也 | 株式会社富士通研究所 |
神田 真司 | 株式会社富士通研究所 |
森田 俊彦 | 株式会社富士通研究所 |
内山 隆 | 株式会社富士通研究所 |
田原 哲也 | 富士通九州ネットワークテクノロジーズ株式会社 |
永野 裕二 | 富士通九州ネットワークテクノロジーズ株式会社 |
阿部 大輔 | 富士通九州ネットワークテクノロジーズ株式会社 |
山中 俊宏 | 富士通九州ネットワークテクノロジーズ株式会社 |
内藤 久義 | 富士通九州ネットワークテクノロジーズ株式会社 |
この論文は、ロボット研究開発アーカイブ「日本のロボット研究開発の歩み」掲載論文です。
ステレオビジョンモジュールは次世代ロボット向け3次元画像認識用LSI(ステレオビジョンLSI)を搭載した高速画像処理モジュールです。3次元の形状と動きの認識に必要となる線分・コーナー抽出、ステレオマッチング、オプティカルフローを高速かつ低消費電力で処理するステレオビジョンLSIをNEDO「次世代ロボット共通基盤開発プロジェクト」で開発し、このLSIを活用したステレオビジョンモジュールをNEDO「次世代ロボット知能化技術開発プロジェクト」で開発しました。
ステレオビジョンモジュールは3次元の動き・距離情報をリアルタイムで計測する性能を、外形寸法120mm×100mm×40mm、消費電力13Wの小型/低消費電力なモジュールで実現しました。商業施設等の人や障害物が混在する環境の中で作業する移動ロボットに必要となる位置認識や障害物検知等の処理を、リアルタイムで処理することができます。そして、本ハードウェアをロボットの研究開発に広く利用できるように、RTミドルウェアの利用環境を整備し、本ハードウェアを利用した画像処理用RTC群、地図生成/自己位置認識RTCも開発しました。
本ハードウェアは富士通九州ネットワークテクノロジーズ株式会社で製品化し、開発したRTコンポーネントも製品サイトで公開しました。東京大学稲葉研究室で見守りロボットMamoruやHRP-2に搭載するなど、大学等の研究機関で活用されました。