日本のロボット研究の歩みHistory of Robotics Research and Development of Japan2005Business〈企業の研究開発〉双腕作業機ASTACO
石井 啓範 | 日立建機(株) |
冨田 邦嗣 | 日立建機(株) |
石橋 英人 | 日立建機(株) |
藤島 ー男 | 日立建機(株) |
太田 泰典 | 日立建機(株) |
小俣 貴之 | 日立建機(株) |
江川 栄治 | 日立建機(株) |
この論文は、ロボット研究開発アーカイブ「日本のロボット研究開発の歩み」掲載論文です。
[ASTACOの主な特徴]
- 双腕により、「掴みながら切断する」」「長い物を折り曲げる」といった複雑作業が可能
- ポンプ1台で多数のアクチュエータを駆動可能な油圧システムを採用し,双腕の同時駆動を実現
- 右手で右フロント、左手で左フロントを操作する操作方式により、双腕同時操作が可能
- 操作装置に速度式ワンレバーシステムを採用し、直感的操作と疲労低減を実現
- 3次元的にフロント姿勢を演算することで、左右フロント同士の接触を回避
また並行して、13t級の双腕作業機「ASTACO NEO」の開発を実施しており、2013年6月、東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県の被災現場に搬入し、がれき撤去作業などの支援活動を行った。津波で押し流されたコンテナの解体や、折り重なったがれきを処理するため、つかむ・切る・移送するといった一連の作業を、双腕を駆使して実施した。なお、「ASTACO NEO」は、独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託を受け、日立建機が開発した機械である。