日本のロボット研究の歩みHistory of Robotics Research and Development of Japan2000Integration, Intelligence, etc.〈インテグレーション・知能ほか〉センサ融合テレロボティクスによる宇宙における遠隔精密作業と遠隔センシング
町田 和雄 | 電子技術総合研究所 |
戸田 義継 | 電子技術総合研究所 |
三上 龍男 | (株)富士通 |
駒田 聡 | (株)富士通 |
この論文は、ロボット研究開発アーカイブ「日本のロボット研究開発の歩み」掲載論文です。
地上から超遠隔にある宇宙のロボットに多様な精密作業を確実に実行させるため,多数の局所センサ情報を融合して精密補償と遠隔センシングを行う「センサ融合テレロボティクス」の概念を提示した。この概念に基づき,ハイブリッド指機構と多重センサを特徴とするハンド,マウス型マスタ,仮想ハイパーカメラ表示,「その場」遠隔教示を特徴とするデスクトップ操作インターフェースなどから構成されるテレロボット装置を開発し,ETS-VII(おりひめ/ひこぼし)で宇宙実験を行った。多重センサを融合した精密補償と遠隔・自律融合操作が軌道上精密作業に有効なこと,多重センサハンドによる遠隔センシングは軌道上の対象物の精密計測,不確かさの多い作業の実行,および遠隔教示と組み合わせて異常状態の調査に有効なことを示した。
第15回(2001年度)日本ロボット学会論文賞受賞