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日本のロボット研究の歩みHistory of Robotics Research and Development of Japan1994Locomotion〈ロコモーション〉分節型主要配管内検査点検作業ロボットの開発


藤原 茂(株)シーエックスアール
金原 了二(株)シーエックスアール
実森 毅(株)シーエックスアール
岡田 徳次電子技術総合研究所

この論文は、ロボット研究開発アーカイブ「日本のロボット研究開発の歩み」掲載論文です。

パンタグラフ機構を導入して設計した管内走行車モグラの構造と制御法を応用し,管内径520~800mm, エルボ曲率1.5DR以上,垂直部30m,Y分岐1箇所を含む約150m先までの分節型管内検査点検ロボットを開発した.本研究により,

  1. ロボットを分節型にすることで負荷を分散させ,本体の設計やシステムの制御を簡単にする
  2. 1対の横移動車輪と1対の操舵輪の制御により管内の直進,スパイラル走行,円周方向走行が実現し,分岐部の通過を可能にする
  3. エアシリンダをアクチュエータとして用いることにより,大きな突っ張り力が得られ,また,幅広い管径変化に適応する.さらに,緊急時の突っ張り力解除が容易になり,システムの異常時に走行車の回収が容易になる
などを実証した.管内継ぎ目の溶接状態検査用として独自に開発した車輪型斜角探傷子が極めて有効であることも示し,実用化への見通しを得た.

ロボットの走行状況は動画像にある.

operation
operation
tractor
tractor
coupling
coupling
ut-folded.jpg
ut-folded.jpg
ut-spread
ut-spread

動画


対応論文


T.Okada and T.Sanemori:MOGRER:A Vehicle Study and Realization for In-Pipe Inspection Tasks

IEEE J. of Robotics and Automation, Vol.3 no.6, pp.573-582, 1987

藤原,金原,岡田,実森:分節型主要配管内検査点検ロボットの開発,(PDF, 2.52MB)

日本ロボット学会誌,12巻,2号,pp.318-327, 1994

関連論文


[1] 岡田:自己適応形管内走行ロボット,計測自動制御学会論文集,21巻、7号, pp.733-740, 1985


[2] 岡田:力発生用パンタグラフ機構の設計,日本ロボット学会誌,4巻,2号,, pp.109-118, 1985


[3] 岡田,実森:管内監視用走行車,モグラ,計測自動制御学会論文集,22巻,8号, pp.897-903, 1986


[4] T.Okada: Optimization of Pantograph Mechanisms for Force Generation, J. of Advanced Robotics, Vol.1, no.3, pp.243-260, 1986


[5] T.Okada and T.Kanade: A Three-Wheeled Self-Adjusting Vehicle in a Pipe, Ferret-1, J. of Robotics Research, Vol.6, no.4, pp.60-75, 1987


[6] 岡田,大谷,川崎,藤原,三村:管内走行スキッド車輪の構造とその移動特性,日本ロボット学会誌,17巻,6号, pp.905-913, 1999