日本のロボット研究の歩みHistory of Robotics Research and Development of Japan1995Locomotion〈ロコモーション〉自律型海中ロボットの研究開発
浦 環 | 東京大学生産技術研究所海中工学研究センター |
この論文は、ロボット研究開発アーカイブ「日本のロボット研究開発の歩み」掲載論文です。
人類を寄せ付けない海中は,未知の世界が広がっている。そこは,自律型海中ロボ ットが活躍すべき世界である。東京大学生産技術研究所浦研究室では,1984年より各 種自律型海中ロボットの研究開発をおこない,プロトタイプを提示してきた。1989年 に建造された航行型「プテロア150」[3]と1992年に建造されたテストベッド「ツイン バーガー」は,わが国の海中ロボットの嚆矢である。
これらのロボットをモデルとして,ニューラルネットワークを用いた適応的な行動 決定研究[1,4,5]がおこなわれ,実ロボットに搭載されている。これらのロボット 研究の成果は,次の世代のロボットである「アールワン・ロボット」や「トライドッ グ1号」「淡探」などに受け継がれ,20世紀末には実用化の一歩を踏み出した[2] 。
1998年日本機械学会賞(技術)受賞