日本のロボット研究の歩みHistory of Robotics Research and Development of Japan1999Locomotion〈ロコモーション〉1インチ用配管作業ロボットの開発
宮川 豊美 | 株式会社東芝 |
鈴森 康一 | 株式会社東芝 |
木村 正信 | 株式会社東芝 |
長谷川 幸久 | 株式会社東芝 |
この論文は、ロボット研究開発アーカイブ「日本のロボット研究開発の歩み」掲載論文です。
発電施設や建家などの小口径配管内を非分解で点検する要求が高まっており,各種マイクロ機能デバイスの開発とそれらを用いた実用的なマイクロロボットの実現が期待されている。 本論文では,マイクロ電磁モータ,マイクロ減速機,マイクロニューマティックアクチュエータ,遊星車輪機構,CCDマイクロカメラ等のマイクロ機能デバイスを新たに開発し,1インチ配管内における,移動・目視検査・異物回収を可能にした自走マイクロロボットシステムを実現した。 開発されたロボットは外径23[mm],長さ110[mm],重さ16[g],垂直管や曲管の通過が可能で,移動速度6[mm/s],最大牽引力1[N]の走行性能を有している。また,搭載したCCDカメラは管壁の目視点検に十分な性能を有することを具体的に確認している。 このように本論文では,マイクロ機能デバイスの各種実証データと,今後のマイクロロボットの可能性を具体的に示した。
2000年 第14回日本ロボット学会論文賞受賞