日本のロボット研究の歩みHistory of Robotics Research and Development of Japan2001Locomotion〈ロコモーション〉螺旋回転推進を行う三次元索状能動体の研究
高山俊男 | 東京工業大学 |
広瀬茂男 | 東京工業大学 |
この論文は、ロボット研究開発アーカイブ「日本のロボット研究開発の歩み」掲載論文です。
従来の蛇型ロボットの推進方法に関する研究は2次元の平面の屈曲運動が主であった.しかし蛇型ロボットは3次元的な動きによってより有効な運動が行える可能性がある.本研究では蛇型ロボットの新しい水中遊泳方法として螺旋捻転運動を提案した.螺旋捻転運動では胴体全体が螺旋形状に変形し,捻転運動によって体軸周りに回転運動を発生させる.胴体に取り付けた水掻きが捻転運動によってトルクを発生させ,そのトルクによって螺旋形状の胴体全体が螺旋の軸周りに回転し,螺旋全体が水を切って推進する.さらに水中で利用可能な完全気密型の2自由度屈曲関節も新たに提案し,試作した水中蛇型ロボットにより螺旋捻転運動による水中遊泳を実現した.
2006年 第20回日本ロボット学会論文賞受賞