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日本のロボット研究の歩みHistory of Robotics Research and Development of Japan1994Manipulation〈マニピュレーション〉パラレルワイヤ駆動を用いた超高速ロボット開発


川村貞夫立命館大学 理工学部 ロボティクス学科
Choe Won立命館大学 理工学部 ロボティクス学科
木野 仁立命館大学 理工学部 ロボティクス学科
田中 訓立命館大学 理工学部 ロボティクス学科
勝田 兼立命館大学 理工学部 ロボティクス学科

この論文は、ロボット研究開発アーカイブ「日本のロボット研究開発の歩み」掲載論文です。

ロボットに超高速運動を実現させるためには,加速性能を向上する必要がある.本論文では,加速性能向上のために,ロボットの運動部分の質量を極端に低減する戦略を採用する.この目的のために,パラレルワイヤ駆動機構を開発した.本論文では,ロボットの手先の位置と姿勢の6自由度を制御可能な超高速ロボットを提案する.高速運動にワイヤ機構を利用する際の大きな問題は,ワイヤの弾性から生じる振動問題である.この振動問題を克服するために,ワイヤ間の内力を効果的に利用する方法を提案する.提案される振動抑制法によって,7本のワイヤ駆動による6自由度ロボット(FALCON-7)が制御される.実験結果より,開発されたロボットは,60Wの小型モータを利用しているにも関わらず,最高速度13m/sec,最大加速度40Gに達することが確認された.
超高速ロボット
超高速ロボット

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対応論文


川村 貞夫、崔 源、田中 訓、木野 仁:パラレルワイヤ駆動方式を用いた超高速ロボットFALCONの開発

日本ロボット学会誌 Vol.15 No.1 pp. 82-89, (1997)

森園 哲也, 井田 瑞人, 和田 隆広, 呉 景龍, 川村 貞夫:パラレルワイヤ駆動システムによるバーチャルテニスの試み

日本ロボット学会誌 Vol.15 No.1 pp. 153-161, (1997)

関連論文


[1]川村 貞夫,木野 仁,崔 源,勝田 兼「パラレルワイヤ駆動システムにおけるワイヤ座標系制御法」,日本ロボット学会誌,Vol.16 No.4, pp. 122-128, (1998)

[2]崔 源,内倉 義景,川村 貞夫,小林 紘士,「パラレル型ワイヤ駆動機構を用いた風速計トラバースシステムの開発」,日本風工学会誌,No.74 pp. 25-33, (1998)

[3]木野 仁,矢部 茂,Chien Chern Cheah,川村 貞夫,有本 卓「パラレルワイヤ駆動システムの作業座標系制御法とそのロバスト性」日本ロボット学会誌 Vol.18, No.3, pp. 411-418, (2000)

[4] Sadao Kawamura, Hitoshi Kino, and Choe Won “High-speed manipulation by using parallel wire-driven robots”, Robotica Vol.18, pp. 13-21, (2000)