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日本のロボット研究の歩みHistory of Robotics Research and Development of Japan1994Manipulation〈マニピュレーション〉6自由度高速パラレルロボットHEXAの開発


内山勝東北大学
飯村憲一東北大学(現:日立製作所)
多羅尾進東北大学(現:東京高専)
フランソワ・ピエロモンペリエⅡ大学
外山修豊田工機(現:ジェイテクト)

この論文は、ロボット研究開発アーカイブ「日本のロボット研究開発の歩み」掲載論文です。

HEXA機構は高速性を重視した6自由度の空間パラレル機構である。本研究では、この機構を採用したHEXAロボットのプロトタイプを開発し、その機構、制御、解析に関してまとめ、さらにこの性能を評価するために行った高速軌道制御実験について述べた。開発したロボットは直接駆動方式で、高速性能に優れる。ロボット先端に質量240 [g]のエンドエフェクタを取り付けて高速アデプトモーションを行わせた結果、1サイクル0.465[s]を記録した。さらに、このアデプトモーションを用いて10回繰り返しのピックアンドプレース作業の実験を行った結果、1サイクル0.552 [s]まで時間を短縮することに成功した。今後、実用化に向け、位置決め精度の向上、振動特性の解析などを進め、さらなる高速運動を追求する。豊田工機(株)の和田龍児氏、海野邦彦氏、山中将氏、ならびにモンペリエII大学のピエール・ドシェ氏には、本研究を進めるにあたって親身の御協力を頂いた。ここに謝意を表す。
第6回(1995年度)技術賞受賞
パラレルロボットHEXA
パラレルロボットHEXA
ピン挿入作業
ピン挿入作業