日本のロボット研究の歩みHistory of Robotics Research and Development of Japan1997Sensing〈センシング〉ビデオレートステレオマシンの開発
金出 武雄 | カーネギメロン大学 |
蚊野 浩 | 三洋電機(株) |
木村 茂 | 防衛庁 |
川村 英二 | (株)サイバース |
吉田 收志 | 富士電機(株) |
織田 和夫 | (株)アジア航測 |
この論文は、ロボット研究開発アーカイブ「日本のロボット研究開発の歩み」掲載論文です。
毎秒30フレームというビデオレートで動作するステレオ視専用のハードウエアを開発し た.このビデオレートステレオマシンはマルチベースラインステレオ法を基本アルゴリズムと しており,いくつかのハードウエア的な改良を加えることで,6台のビデオカメラからの映像 信号を入力として,最大240×256画素の解像度で60段階の奥行きを計算することが可能に なった。
従来,ステレオ視を用いた視覚センサーは計算時間が膨大であるため,実時間を要求され る用途には性能が不充分であったが,ビデオレートという実時間で,大量の距離情報を信頼性 良く計測できることが実証された.また,この研究は,ステレオ視が自律移動ロボットの視覚 センサーとして利用できることを示すとともに,その用途を対象物の奥行きを考慮した映像合 成などのVR分野へも広げた.
第12回(1998年)日本ロボット学会論文賞受賞