日本の各地方──東北地区,茨城地区,東京地区,大阪地区に散らばった学生編集員の活動がついに始動した.大阪地区のメンバは2020年11月11日,「パラサイト・イヴ」などで有名な作家の瀬名秀明先生にインタビューを行った.トピックは人工知能技術(AI技術)が関与する漫画や小説といった芸術作品の“いま”と“これから”.
一般にAI技術が作品制作をすると言っても一から完成まで全てコンピュータが担うわけではない.漫画であればキャラクタの原案やストーリー構成などをAIが提案し,実際に筆を執るのは人間.AIは作品制作の一部を担当しているに過ぎない.
今回のインタビューではまず手塚治虫のリブート作品として2020年春にリリースされた『ぱいどん』と瀬名先生が執筆した『小説 ブラックジャック』を引き合いに先生の考える“手塚らしさ”に迫る.そしてAI小説のこれからについて作家の立場で語ってもらった.研究者たちに向けた瀬名先生が考えるAI作品へのアプローチ方法も見逃せない.
ある作家を再現するとはどういうことなのか.作家性とはいったい何なのか.そしてAIが作品を制作する時代に突入したとき,われわれ人類は芸術の世界で何を描けばよいのか.答えのない問いに挑戦する.雑誌掲載はロボット学会誌2021年3月号なので要チェックだ.
日本ロボット学会 学生編集員
山岡 悠