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日本ロボット学会誌42巻7号「「登る」ロボット」


 

「「登る」ロボット」特集について

日本ロボット学会誌42巻7号「「登る」ロボット」

  • 壁面走行ロボットの検査技術への活用(村井 達哉・宮地 孝徳・江淵 高弘)
  • 原子力発電所の廃炉措置における階段昇降に適した小型6 脚ロボットの開発(角藤 壮・田中 孝幸)
  • 防爆移動ロボット“EX ROVR” における自律階段昇降機能の実用化(小島 弘義・宿谷 光司・松原 和輝)
  • 様々な環境を登るヘビ型ロボットとその産業応用(田中 基康)
  • 生物を規範とした波動伝播機構による壁面・パイプ・狭隘空間を登攀するロボット(中村 太郎)
  • 崖を登攀する多肢型フリークライミングロボティクス(永岡 健司)
  • 形態変化する登攀ロボット(木村 航平)
  • 階段や登坂の昇降動作を支援するアシストスーツ DARWING Arukelude PRO(小川 和徳・吉田 能雅)

  「登る」と一言で表しても,階段,坂道,壁面など,登る対象は様々であり,アプローチも多種多様である.この「登る」という行為は,生物にとっては容易く行えるように見えるが,ロボットで実現しようと思うとなかなか容易ではない.普段人間が使用する階段を昇降するだけでも,質量,寸法,使用可能機器などの制約条件により四苦八苦する.配管などの狭隘部や,原子力発電所や宇宙空間といった極限環境においてはなおさらである.実環境で活躍するロボットの開発において,「登る」機能は重要な開発項目・課題であると言えよう.

 本特集では,「登る」機能を有するロボットの記事を,各著者・先生方にご執筆いただいた.種々様々な登る対象,アプローチのロボットを紹介いただいており,どの記事においても重力に抗うための知恵と苦労を堪能いただけると思う.また,今回の特集は,研究開発段階のロボットからすでに市場へ投入されているロボットまで紹介いただいており,開発段階に応じた課題の話なども読者の皆様の関心が高いのではないかと思う.本特集が読者の皆様の今後の研究・開発活動の一助になれば幸いである.
 最後に,ご多用中にもかかわらずご執筆いただいた皆様,本特集にご協力いただいた編集委員や日本ロボット学会事務局の方々に,この場を借りて心より感謝申し上げます.(森川玲於奈 三菱重工業)