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日本ロボット学会誌43巻7号「プログラマブルICのロボットや関連技術への活用」


「プログラマブルICのロボットや関連技術への活用」特集について

日本ロボット学会誌43巻7号「プログラマブルICのロボットや関連技術への活用」

【解説】

  • 自律搬送ロボット「Potaro」支援のための省スペックサーバで実現する多台数環境カメラ画像認識システム(吉川 恵)
  • AI-SBC のロボットへの活用と将来展望(木内 正人)
  • FPGA を用いたロボットシステムと反射動作の実装(山科和史)
  • ホームサービスロボットのための組込み脳型計算機システム(田向 権・田中 悠一朗)
  • アメーバ最適化エンジン―大規模ロボット搬送のリアルタイム協調制御を加速するプログラマブルIC―(青野 真士・大古田 香織・若宮 遼・奥山 寅男・天野 英晴) 

 

 

 近年機械学習や深層学習などといったAI技術の発展に伴い,ロボット分野でもこれらの技術を取り入れ,画像認識をはじめとして幅広く使われるようになってきました.近年の学術講演会などでもAI技術を取り入れたロボットの研究開発だけではなく,動作生成や経路計画などにもAI技術を利用したものが増加し続けております.近年は特にAIを用いて現実世界を認識するフィジカルAIにも注目が集まっており,ますますAI技術とロボット技術の融合が重要になってきています.
 しかし,AIを実行する際はCPUやGPUといった大規模な演算装置が必要なことが多く,ロボット上で実行することが難しいことが多々ありました.しかし,近年のシングルボードコンピュータの性能向上や,NPUなどのAI処理に特化した演算装置の発展,FPGAの活用などによりロボットにAIを搭載するエッジAIが発展してきています.
 これらの様々なプログラマブルICの広がりに伴い,どのようなICがどういった場面で有利か判断することは難しくなってきています.ロボット分野においてはAI技術に対しての有利さのほかにもリアルタイム性や制御の確実性も考慮必要があり,それをさらに複雑にしています.
 そこで本特集号ではこれらのプログラマブルICを活用して行われた研究についてご寄稿していただきました.特に様々な制約がある中での研究や,それぞれのICの利点を最大限に活用した研究について寄稿していただきました.本特集号をもとにこれらのICへの理解や活用による研究の発展につながれば幸いです.最後に,お忙しい中本特集号にご寄稿いただきました先生方に心より御礼申し上げます.

(峯下弘毅 神奈川大学)