日本のロボット研究の歩みHistory of Robotics Research and Development of Japan1996Business〈企業の研究開発〉双腕知能ロボットによるミニロボット自動組立システム
榊原 伸介 | ファナック株式会社 |
この論文は、ロボット研究開発アーカイブ「日本のロボット研究開発の歩み」掲載論文です。
この双腕ロボットは,両腕の手首に力センサおよび3次元視覚センサを搭載し,クリアランス10μm以下の高精度組立作業を行うことができる。機構部は,走行部に高速,高精度のリニアモータを採用し,双腕が分離,合体できる作業性の高い構造とした。また,双腕知能ロボットに組立技能(スキル)を統合したことにより,専用の周辺装置がほとんど不要となり,採算性の高い自動組立システムを実現することができた。
生産システムは,FMS,CIMと発展し,21世紀にはIMS(知的生産システム)が必要と言われているが,本システムは,熟練作業者クラスの高精度組立作業を実現する,きわめてIMS的な自動組立システムと言える。