日本のロボット研究の歩みHistory of Robotics Research and Development of Japan2004Business〈企業の研究開発〉サービスロボットの環境認識用超小型レーザスキャナ『測域センサ』の開発
川田浩彦 | 北陽電機(株) |
森 利宏 | 北陽電機(株) |
油田 信一 | 芝浦工業大学 |
この論文は、ロボット研究開発アーカイブ「日本のロボット研究開発の歩み」掲載論文です。
2004年、我々はそれまで世の中に存在しなかった小型軽量なサービスロボットによる環境認識用レーザスキャナ『測域センサClassic-URG』を開発した。
元々保有していた小型LEDスキャナの技術を進化させ、位相差方式を用いた距離計測を行う専用ASICや中空型アウタロータDCモータの開発の他、光学系に工夫を凝らすなどによって、光源を赤外レーザとしたものとして当時の常識を越えた高精度かつ小型軽量のセンサの開発に成功した。
2005年の量産販売以降、瞬く間にサービスロボットの分野においてはデファクトスタンダードの位置を占めこととなった。その後、2008年にはパルス方式の『測域センサTop-URG』を開発、続いて2013年にはパルス方式にして低価格を実現した『測域センサSmart-URG』をリリースとラインナップを拡充してきた。
そして、ついに2014年にはそれまでの水平方向から面方向へスキャンすることで3次元のポイントクラウドが得られる『3次元測域センサ3D-URG』を発表するに至っている。
2006年 第11回日本ロボット学会実用化技術賞受賞