日本のロボット研究の歩みHistory of Robotics Research and Development of Japan2004Locomotion〈ロコモーション〉分解運動量制御:運動量と角運動量に基づくヒューマノイドロボットの全身運動生成
梶田秀司 | 産業技術総合研究所 |
金広文男 | 産業技術総合研究所 |
金子健二 | 産業技術総合研究所 |
藤原清司 | 産業技術総合研究所 |
原田研介 | 産業技術総合研究所 |
横井一仁 | 産業技術総合研究所 |
比留川博久 | 産業技術総合研究所 |
この論文は、ロボット研究開発アーカイブ「日本のロボット研究開発の歩み」掲載論文です。
ヒューマノイドロボットの様々な動作を効率よく生成する手法としてロボット全体の運動量に着目する.いかに複雑な構造をもつロボットであってもその全運動量ベクトル(並進成分と回転成分)はロボット全体の巨視的な挙動を反映している.そこで逆に全運動量を陽に与えることで所望のロボットの動作を指定できると考えられる.この計算は一見複雑に思われるが,全運動量はロボットの構造データによって定まる慣性行列と関節速度ベクトルとの積で与えられるから,指定された全運動量の値から必要な関節速度が逆算できる.得られた関節速度でロボットを駆動すればバランス維持,歩行等さまざまな運動を実現することができる.
2005年 第19回日本ロボット学会論文賞受賞