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みのつぶ短信第13回「オンライン会議大流行!」


本エントリーは会長在任中に投稿された記事です。

 コロナ禍に見舞われて,国際会議を始めとして,多くの会議や打ち合わせのオンライン会議が大流行である.コロナ禍以前は,オンライン会議は相手の振る舞いなどが推察しがたく,やはりフェース・ツー・フェースでないとだめだなどと贅沢言っていたが,そんなこと言ってられない,なんとかするしかない状況に追い込まれ,話し手聞き手双方とも適応し,なんとかなるようになってきた.オンライン会議の良し悪しはウエブ上で議論されているが,以下では,浅田の個人的感想を述べてみたい.4月以降,すべての出張がなくなり,移動時間にこれだけ取られていたかと実感したのが最初である.自分としては,移動時間もパソコンを開いて,メールチェックや宿題などをこなして来たつもりだったが,物理的な移動にともなう身体的な負担があったことを思い知らされる.当然のことながら,当学会の理事会もオンラインで開催中だが,結果として出席率が高くなっているのではと察する.知り合いの学会は,理事会オンライン会議で学会創設以来始めて全員出席がかなったと聞いた.我が学会の理事会でも今後,基本オンラインにし,年に2回ほどオフラインにしてはどうかと思う.さて,今年のICRA(米国電気電子学会(IEEE)のロボティクスとオートメーションソサエティー(RAS)が開催する大型国際会議の一つ)は6月初めにパリで開催予定であったが,オンライン会議となり,浅田は登録はしたものの,アクセスがややこしく(年だなぁ!),まともにセッションを聞けなかったが,自身がWSを開催しており,そのWSは大成功であった.参加登録者249人,参加164人と通常のWSでは考えられないくらいに盛況であった.Zoomは主催者側で準備し,チャットに質問やコメントを記載してもらった.別の国内の会議でも,多様なアクセス(チャット,手を挙げて直接,Slack)があり,オフラインよりも容易になったのではないかと感ずる.今年のRSJ学術講演会は結果としてオンライン会議となったが,新たな試みとしての意味や価値をきちんと検証し,継続的に開催するかも検討予定である.先のICRA2020のWSの話に戻るが,今後国際会議での招待講演者も遠隔参加であれば,かなり敷居が低くなるし,経費も低く抑えられるので,今後も増えると見込まれる.WSのポスターにあるメインの招待講演者のピーター=ポールフェルベックもオランダからの参加で素晴らしい講演を行ってくれた.次の機会に紹介予定だ.

日本ロボット学会
会長 浅田 稔

 

http://www.ams.eng.osaka-u.ac.jp/ristex/index.php/eventreports/icra-2020-workshop-video/?lang=en