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[国際会議報告] The 30th IEEE International Conference on Robot and Human Interactive Communication (RoMAN 2021)


国際会議報告

The 30th IEEE International Conference on Robot and Human Interactive Communication (RoMAN 2021)

主催:IEEE RAS,RSJ,KROS
日時:2021年8月8日~2021年8月12日
会場:オンライン開催


「trustworthiness and cooperation」をテーマにした第30回IEEE/RSJ/KROS International Conference on Robot and Human Interactive Communication (RoMAN)は,当初,8月8日から8月12日まで,カナダのバンクーバーで開催される予定であったが,RoMAN2021組織委員会が慎重に検討した結果,パンデミック状況下では現地開催やハイブリッド開催はまだ困難であると判断し,完全オンラインで開催することとなった.本会での投稿総件数は296件であった.一方,今回の採択件数は191件であり,採択率は全体の65%となった.また5件のSpecial Sessionと12件のWorkshopが実施された.採択された論文のFirst authorの所属を図1に示す.日本からの採択された論文件数は2番目に多かった.

 

 

図1国別の採択件数


参加登録件数は,学会後の集計で436名だった.地域別参加者の内訳については,米国(25%),ヨーロッパ(30%),日本(15%)などの国が多かった.これに対し,インドと中東(4%),オセアニア(3.5%),南米(3%)など参加者がまだ少ない国もあった.しかし,低額参加登録(参加のみの場合30USD)や海外渡航を伴わないオンライン開催は,今後の参加登録を伸ばす要因になると思われる.特に,今年のRoMANは「Inclusion @ RO-MAN」という制度を始め,Band A or Additional Countriesの初参加者は参加登録が無料であった.


テクニカルセッションに付随する企画については,4件の基調講演と,12件のワークショップが実施された.基調講演の講演者の一人として,日本からは東京大学の永井由紀恵先生に「人間の認知の鏡としてのロボット」の講演を頂いた.その他の講演者は,英国のデミリス先生,米国のカロ先生,カナダのネジャット先生であった.


オンライン講演会の実施形態としてはオンデマンド発表資料と同時質疑応答の時間があった.基調講演の講演者はリアルタイム開催の上でSocial Gatheringのイベントも作り,講演者と自由に質問や相談ができる環境を整えた.オンライン実施のためにUnderline.ioプラットフォームが使用された.


また「Roboethics to Design & Development Competition(http://competition.raiselab.ca)」も開催された.
スポンサーとしては,図2に示すように,企業や現地の大学などがあった.


オンライン開催であったが,とても快活に学会を開催できたと感じられ,これからのオンライン開催に向けて,成功例の一つとして挙げられると考えられる.

 

 

図2 RoMAN 2021のスポンサーと協賛


(Venture Gentiane:東京農工大学)