RSJ2024 オープンフォーラムでのU-18 ロボティクスフォーラム 実施報告
1. 概要
1.1. 企画の目的
高校生・高専生の多くが将来のキャリアプランに「理工系への進学」「ロボティクス研究」「ロボット技術に関する製造業への就職」という選択肢が選ばれるよう,工学と科学,特にロボット技術について高校生・高専生への啓蒙活動を行うことを目的として研究発表の場を設ける.具体的には,RSJ2024 学術講演会でのオープンフォーラムにて「U-18 ロボティクスフォーラム」として開催する.
1.2. 企画内容
活発な理工系の活動をしている高校と高専の生徒グループの成果発表をポスターセッション形式(スポットライトセッション2 分程度)で実施する.主な対象はモノづくり,科学技術関連などの理工系でロボット工学技術につながりそうなもの全てとする.モノづくりの例としては,各種ロボットコンテスト,技能コンテストなどに参加した内容をテーマとして想定,サイエンスの例としては,SSH の発表会に出展するようなテーマとして想定する.スポットライトセッションはオープンフォーラム当日(9月3日)に行い,発表したポスターは学術講演会期間中に展示する.
2. 運営方法
2.1. 日程および会場
- 日程 2024 年9 月3 日(火)13:00-15:00 ポスターセッション
(RSJ2024 学術講演会 オープンフォーラムの日程に合わせて実施) - 会場 大阪工業大学 梅田キャンパス 1階 ギャラリースペース
2.2.参加団体
高専(2),工科高校(5),普通科高校(5),モノづくり団体(1)の合計13団体が参加した.以下に団体名を記す.
- 沖縄工業高等専門学校 ロボット製作委員会
- 大阪公立大高専 ろぼっと倶楽部
- 神戸市立科学技術高等学校 科学工学科 ロボティクス研究室
- 神戸市立科学技術高等学校 科学技術研究会
- 神戸市立科学技術高等学校 科学工学科 情報科学研究室
- 神戸市立神戸工科高等学校
- 豊島岡女子学園高等学校 寿司浦チーム
- 豊島岡女子学園高等学校 Syzygy チーム
- 豊島岡女子学園高等学校 柏木さんチーム
- 郁文館夢学園グローバル高等学校 ZENSHIN Robotics チーム
- 愛知県立刈谷工科高校
- 特定非営利活動法人サクラテンペスタ(中高生で構成される任意団体)
2.3.運営内容
- 2024 年3 月にRSJ2024 実行委員会にオープンフォーラム申し込み
- 2024 年5 月に開催されたSCI’24 の会期中に会場の下見を行い,希望場所をRSJ2024 実行委員会に連絡した.
- 参加団体へのお声がけを3 月から順次実施した.対象はスタッフが関連する高専・高校で活動的な団体とした.
- 7月16日に(2)の対象校に参加依頼状を送付した.申し込み締め切りは8 月9 日に設定し,参加費無料と学術講演会の聴講が無料になることを明記した.また,参加者は学術講演会の予稿集のダウンロードも可能とした.(7月配布になったのはRSJ2024 でのオープンフォーラムスケジュール確定を待っていたことによるので,事前に会場場所などが分かっていればもう少し早い時期にしても良い)
- 9月3日のオープンフォーラム当日までは,ポスターを張るパーティションの手配,スポットライトセッションに使用するマイクアンプや大型モニタ等の手配,チラシやアンケート用紙を置くための机の手配,学術講演会会期中に動画を再生するための大型モニタの手配を行った.RSJ2024 の実行委員会(会場担当実行委員)に依頼する.
- 9 月3 日のオープンフォーラム当日は,午前9 時から準備を開始し,パネル配置,スライド表示用の大型モニタ配置,プログラム配布用の机の配置,等を行う.13:00 よりスポットライトセッション(2 分)を実施し,その後ポスターセッションに移行した.ポスターセッションは15:00 に終了し,その後17:00 までポスター掲示した.
- ポスターセッション中に各発表の評価を発表者間の相互評価形式で行った.評価用紙を事前に配布しておき,セッション中に評価してもらう.
- 17:00 の閉場時に合わせて撤収.
- 9月4日以降ではポスターを学術講演会の会場入り口への経路の壁として使用し,来場者の目に留まるようにした.このとき,ポスター掲示,パンフレット配布,問い合わせ対応のために学生アルバイト1 名を配置した.
3. 表彰
2.3.(7) に記載した方法で評価し表彰を行った.表彰内容は以下の通り.
- 最優秀賞 中高生団体SAKURA Tempesta
- 優秀賞1 大阪公立大学工業高等専門学校ろぼっと倶楽部
- 優秀賞2 愛知県立刈谷工科高等学校
- 優秀賞3 学校法人郁文館夢学園グローバル高等学校
- 奨励賞1 神戸市立科学技術高等学校 科学工学科 情報科学研究室
- 奨励賞2 豊島岡女子学園高等学校 くろみつチーム
また,発表件数の多い団体に以下のように団体宛ての特別賞として表彰した.
- 特別賞1 神戸市立科学技術高等学校(団体受賞)
- 特別賞2 豊島岡女子学園高等学校(団体受賞)
4. まとめ
本オープンフォーラムでの発表者,聴講者ともに好評であり,企画の目的の達成のためにも今後も継続して実施していきたいと考えている.反省点としては,
- 参加者の募集方法
教育事業特命委員会の委員のつながりで参加者を募っていたため,今後は個人的なつながりに頼らずに広い範囲で募集する方法を考える必要がある. - 運営方法の改善
初めての試みであったため全て手探りの状態で準備を行った.今後も継続する場合はノウハウの継承を行う必要がある(メモを残す程度で良いと思うが).
5. 会場の様子の写真
6. U-18 ロボティクスフォーラム概要集