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豊島岡女子学園中学校高等学校2025年度第1回キャリアイベント報告


豊島岡女子学園中学校高等学校2025年度第1回キャリアイベント報告


日本ロボット学会ダイバーシティ推進委員会主催にて、豊島岡女子学園中学校高等学校向けキャリアイベント「ロボットを見て何ができるかを考えよう!」を開催いたしました.

下記の通り報告いたします.


1.日時

2025年6月14日(土) 14:00~17:00


中学3年生および高校1年生の生徒の内希望者20名

  • 14:00 東大正門集合
  • 14:10 WS1:ロボットでできることをイメージする
  • 14:30 見学1:ヒューマノイドロボット研究・ドローン研究
  • 15:20 見学2:インタラクションロボット研究・家事支援ロボット研究
  • 16:00 WS2:見学を踏まえてロボットでやってみたいことをイメージする
  • 16:20 ディスカッション・教員コメント
  • 17:00 解散

2.実施体制

企画担当:ダイバーシティ推進委員会

共同企画:豊島岡女子学園,東京大学工学系研究科知能機械情報学専攻情報システム工学研究室


3.経緯

2023年にも大学研究室見学のイベントを実施したが非常に好評であった。このイベントからロボット研究体験のイベントまで実施し、U18RoboticsForumでの発表まで行うことができた。今回は、次の世代にも理工系キャリアの具体的イメージをつかむためのイベントとして、再び、理系教育に力を入れている女子中高一貫校である、豊島岡女子学園の生徒さんを対象に大学の研究室見学を企画した。対象学年のうち、中学3年生は半年ほど前にキャリア講演会および初級ロボット教室を実施した学年であり、アンケートでも最新のロボット研究に興味があるとのことだったので、大学の研究室という最新研究が実施されている場の見学を企画した。今回も、前回同様、ロボットの実機がたくさん見られる研究室で、女子学生が複数名いる研究室として、東京大学の情報システム工学研究室に協力を依頼、快諾をしてもらい実施に至った。 


4.内容
<WS1:ロボットでできることをイメージする>

最初に情報システム工学研究室の矢野倉助教より、今日の見学会の流れと見学予定である研究室のロボットの紹介があった。


その後、みんなで「ロボットでできること、やってほしいこと」をグループごとに考えて、ホワイトボードに書いた。感情をシミュレートしスケジュール管理を行うロボットや、工事現場や災害支援など危険な作業を代行するロボットといったアイデアが出た。また、学校で鞄を運んだり、家庭教師のように学習をサポートしたりする身近なロボットへの期待も寄せられた。

 

<見学1-1:ヒューマノイドロボット研究>

等身大の人型ロボットを見学した。小島講師より、ジャンプやダンスをするためにいかにスリムでパワーを出すことができるかという研究についての説明を受けた。

 

<見学1-2:ドローン研究>

様々なドローン研究について説明を受けた。飛びながら変形するドローンや、鷹匠からヒントを得て、自分の腕の止まるドローン、ドローンと小さなヒューマノイドを組み合わせた研究など様々な研究の話をきいた。実際に目の前でドローンを飛ばしてもらったのはかなり迫力があった。

 

<見学2-1:インタラクション研究>

こちらの部屋では人とロボットのインタラクションに関する研究や、ロボットの在り方の研究、モジュラーロボットの研究などが行われていた。くまのプーさんを使ったぬいぐるみ型ロボットの研究や、2023年度に豊島岡女子学園の生徒たちと作った「柏木さん」というロボットの説明、またこれらのロボットを作るのに使われているモジュール型の部材などを説明してもらった。実物にも触らせてもらった。

 

<見学2-2:生活支援ロボット研究>

こちらでは、どこにでもとりつけられるアーム型ロボットを用いた生活支援ロボット研究を見せてもらった。実際に壁などに取り付けて動く様子も見学しました。また、手の形をしたロボットの研究も見せてもらいました。これらのロボットも、モジュール構造の部品を組み合わせて作られていた。

 

<WS2:見学を踏まえてロボットでやってみたいことをイメージする>

見学後のワークショップでは、多岐にわたるロボットのアイデアが提案された。感情を持ち、抱きしめたり、体温を感じさせたりする「感情豊かなロボット」や、介護・医療現場でのサポート、健康管理、献立提案を行う「生活支援ロボット」が挙げられた。また、工場での精密作業、火事や災害支援、水中探査、危険物運搬など「特殊環境・作業ロボット」の構想もあった。さらに、学習支援、スポーツ補助、忘れ物回収、水中撮影ドローン、空飛ぶロボットといった「身近なサポート・エンタメロボット」や、遭難救助、車椅子補助、キャラクター再現、護衛ロボットなど「安全・コミュニケーションロボット」の可能性も示された。


イベント実施後のアンケートでは、高い満足度が示され、ロボット研究への関心と将来のキャリア形成に対する前向きな意欲がうかがえる結果となった。また、約9割の生徒がもともとロボットに興味を持っていたと回答しており、今回の見学を通じてその興味がさらに深まった可能性が考えられる。参加者は理系志望が64.7%と多数を占めていたが、文系志望の生徒からも理系分野への関心が再確認されたという声もあり、多様な進路選択の可能性が広がったことが示唆される。研究室見学で特に興味を引いた体験としては、ヒューマノイド、インタラクションロボット、ドローンなどが上位に挙げられた。この結果は、生徒たちが実際のロボットの動きやインタラクションに強い関心を持っていることがうかがえる。今後のイベントに対する要望としては、「体験型のイベントに参加したい」、「ロボットを作る実習をしたい」という声が特に高く、実践的な学びや体験を求める意欲が強く感じられる。その他、「最新のロボット技術の講演を聞きたい」や「ロボットが使われている現場を見たい」といった要望もあり、生徒たちの知的好奇心と探求心の高さがうかがえる結果となった。本イベントは、生徒たちのロボット技術や研究への関心を高め、将来の進路選択やキャリア形成において、何らかの前向きな影響を与えられた可能性が考えられる。

以下に代表的なアンケート結果をいくつか載せる。

 

 

以上

ダイバーシティ推進委員・RSJ事業担当理事 星野由紀子