SEARCH
MENU

みのつぶ短信第17回「IROS2020 参加登録無料の衝撃」


本エントリーは会長在任中に投稿された記事です。

 

現在,IROS2020はオンライン開催中である.通常のメイン会議3日間,前後のWSやチュートリアル2日間の5日間が通常であるが,今回は一ヶ月間である.ご存知のように,今回は参加登録料が無料である.もし,まだ未登録なら,ぜひともおすすめする(https://www.iros2020.org).

 

IEEEのメジャーカンファレンスでは当然,初めての試みで,10月30日の深夜に開催されたIEEE RASのAdComミーティングでのIROS2020の実行委員長のPaul Ohネバダ大学教授からの報告で明らかになった.かれの報告のスライドの一枚を示す.10月29日の時点で,参加登録が19,522と2万に近づきつつある.これは,オンライン会議がオンサイトのこれまでの会議の補填的な意味合いから,オンライン会議自身の価値を明らかにしたことを意味し,その影響は多大である.

 

2万の登録者の中身だが,一般というよりも,我々の身内の研究者や技術者がメインであり,その意味では,通常の会議メンバーが拡大した格好だ.つまり,これまでの物理的な距離という障壁がなくなったことを意味する.それが,参加者の地域にあらわれている.参加者の地域の統計だが,一応,形式的に北米開催だが,Asiaが一番多い.

 

OnDemandと呼ばれるプラットフォームは,Paul Oh教授らが,全くゼロから開発し,その意味でコストゼロであると自慢していた.さて,ご存知だと思うが,このIROSはRSJが共済する国際会議であり,共催学術団体としては,IEEEのRASの25%(IEも25%)に対し,RSJは35%と最も多く,まさしくRSJの学会なのである.参加や投稿はもちろんのこと,この会議に対するさまざまな提案ができる学会なのである.ぜひとも,様々な側面で,活発に活動していただきたい.

 

日本ロボット学会
会長 浅田 稔